-いつからある?
山の神さんはわしのおやじの、その前の人
おじいさんの弟やな
もろて来たんか、どうしたものか知らん

-小さい頃にはあった?
あったあった

-地子町にふたつ?
ふたつあります
ひとつええのはそこ(神社)に座っとるやろ
こっちはちっかいで、変えたんかなんか知らんけど
在所の人が持っとって、それを宮さんを合社せなあかんようなって
もう邪魔になったというか、もろてきたというか、なにしたんやろな
もともとは在所の西の宮さんの、ちょっとこっちに池があったんや
ここのちょっと東にあったんや
いまは耕地整理して残土で埋めてしもてな

-いわれは?
いわれて、別に何にも
あそこの東に用水になっとるやろ、蓋してあるやろ
山の神さんのこっちの
あそこは昔は、おがんでもらうと清水になっとったらいうな
山やったもんやで
染み出しの水が湧きよったんやろな、あの前から
最近やけど2、3年前やけど、もっとなるか
4、5年前に蓋したんやけどな
防火用水の上にふたつ蓋してな
(工事業者が)仕事しとってもどうも上手いこといかんのて
なんやらできやんのて
それで困っとって
きちっとした膳に酒の瓶とカップに酒おいてな
箕田の方(鈴鹿市箕田町)におがみやさんがあんのかな
そういう宗教しとる人がおんのかな
その人に見てもろたら
そこを、山神さんをお参りして、それで仕事するやわな
そいでできるに
それで上手いこと出来るようになってな
それであげていったんやろな、置いてあったわ

-いまも徳利やお膳が脇にあった
もって来るわけにもいかへんし、横に置いてあるし
まだいまでもあるやろな
なんか知らん、仕事がうまいこといかんだで
あそこを参ったらしいのやな、お酒あげて
うちは全然知らんのさ。むこうの人が勝手にお参りしてな
そいでうまいことできたらしい、それで礼に参ったらしい

自宅に山神を祀っている89歳男性(鈴鹿市地子町)