投稿者: oginoyoshiki (page 2 of 2)

山神譚 2

庚申さんちゅうのがあるの
山神は庚申さんあるやろ
庚申さんの向こうっぺら、石があるやろ
それが山神
登ってくと、あこが庚申さんあるやろ
ほと庚申さんこうゆうふうにあって
その向こうっぺらに、石があるやろ
それが山神

-いま見てきた。ずっとあの場所に?
そうそうそう
庚申さんちゅうのは、この組と向こうの組がしとるわけ
ほいで毎月掃除してさ、順番に掃除してな、いくの
ほいで12月の7日に山神があんの
10月の第一日曜日が庚申さんのあれをやるんですわ
昔からあそこに
庚申さんは祠に入っとるけど、山神は石だけやわ

-なぜ?山神は外に?
知らん。わしらの子供の時分からそうあんの

-今と昔の変化は?
いや変わらへん。庚申さんちゅうのはのぼり立てんのやわ
のぼりをな。だけどそののぼりもさ。こっちゃこう、入れてあんのやけど
コロナで何年かやっとらんやろ?腐っとるで、今年もどうするかなちゅうてさ。のぼりな。
のぼりはあんの。

-庚申さん、山神さんのいわれは?
庚申さんはなんの神さんや。山神はあれやけどさ
山のあれで、農家のあれで、あれでさ
他のことでも山神はあると思うのやけど、向こうの部落でも
ほやけど、人間減ってきたやろ
だからな、みなもな止めとこかてなってくるわな
-昔は人が集まっていた?
昔はな。ここらの町内だけやけどな
だけど昔は15軒くらいあったんやけど、もう10軒くらいこそあらへん

-こっちは新しい町?
こっちはみんな新しい
だからこっちゃの組は入ってきやれやんわけやわさ新しい人たちは
色んなしきたりがあんで、な

-庚申さん、山神さんの守りなどがあるから?
そうそうそう
新しい人が入ってきやへん
積み立てた金と、そんなんありますやろ
順番とかあんで、だから新しい人が来ても
ここらの組は入ってきやへん

町内を歩いていた男性(四日市市釆女町)

山神譚 1

伊勢街道沿いに道祖神として各地にあるんですわ
道祖神やわな。村を守るための。東西南北にあるという
昔の人はそれを信仰して作ったんやわな
昔はここまでしか家がなかったん。ここで最後やったん
玉垣(鈴鹿市)の宮さんから、ここまでちょっとも家があらへんかったん
真ん中に道路がついとるやろ
あんな道路あらへんだんや。わたしらが子供のころにはな
空襲警報にあうと、アメリカの飛行機が田んぼすれすれに降りてくるの
麦畑の中に飛び込んだり、稲の中に飛び込んだり
空襲警報さけながら学校から帰ってきた

―山神は戦前からこの場所に?

戦前からあります
この木はエノキの木やけど、その前に大きな松の木があった
それは海軍が油を取るのに、松脂から。そんで切ってしもたん
西玉垣にも大きな木があるやろ
戦後残った唯一の西玉垣の松の木
あれいま三重県のなんか、記念物になっとらへん
この山の神さんが、こことむこの端、肥田の宮さんの入り口と
こっちの方に入ったとこと、四つあります
これを行って、向こうから入ってからどやろ
30メートルくらい。こっちから入ってく、せばい道があります
入ったとこの行き止まりが山の神さん

―そこも町の辻?

むかしの端っこや、こっち側にもあんのや
 
豆腐屋店主の男性(鈴鹿市肥田町)